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イベリコ豚とは、スペイン西部のみに生息するイベリア種というスペイン原産の黒豚です。
長い間禁輸でしたが、近年ようやく色々な形で輸入されるようになって来ました。
当店で使用しますイベリコ豚は、イベリコ豚の中でも最高の品質とされるベジョータ(ドングリの意味)を使っています。
初期の飼育の段階で生後10ヶ月ほど飼育した後に、コルク樫(ドングリ)の林の中に放牧します。1頭のイベリコ豚には1トン以上のドングリと、2~3ヘクタールのコルク樫の森が必要です。
自然の中を自由に動き回りオレイン酸を豊富に含むドングリや草や草の根を食べることで10月から3月にかけての半年間で体重を50%以上増やします。
主に、足は生ハムへ加工され、最高級品として流通しています。
イベリコ豚の特徴でもある赤身の濃厚さと脂の芳醇さは、血統の良さだけではなくこの様な生育環境によるものも大きいわけです。こうやって育まれたイベリコ豚には他の豚にない様々な成分を含むようになります。
オレイン酸はもとより、ビタミンB群、ビタミンE、抗酸化物質を豊富に含むようになります。このことは、栄養学の観点からも近年研究をされています。
イベリコ豚にはLDLーコレステロール(悪玉)や中性脂肪を減少させ、HDLーコレステロール(善玉)を増やす作用があり、血栓や動脈硬化を防ぐ効果があると発表されています。
ドングリ林でドングリをたっぷり食べて育ったイベリコ豚の脂は、ドングリの種子の恩恵をたっぷり受けオレイン酸の豊富なまるでオリーブ油のような成分であり、融点(油の溶け出す温度)も37℃と人の体温でも融けてしまうほどの温度です。
このことは、おいしさへの絶対条件であることはもちろんのこと、美容・健康にも最高の食材であるといえます。
イベリコ豚は脂肪を筋肉組織内に浸透される能力に長けています。また、通常の豚の何倍もの時間をかけて肥育しますので、その味わいは他の種類の豚とは大きく異なります。
2014年、新しい等級付けに変わりました。
市場には混血が多く、生ハムにおいては75%以上のイベリコ血統で、生肉については50%以上のイベリコ血統でイベリコを名乗る事が許されている。
●デ・ベジョータ(De Bellota) ※当店使用のイベリコ豚
10月1日から12月15日の間に放牧を開始し、その内の最低60日間はドングリの木が植えられた放牧地でドングリまたは自生植物のみで穀物飼料を与えずに放牧肥育する。
放牧終了時に開始前と比較して46kg以上の体重増があり、屠畜時月齢14か月以上のもの。生ハムの場合はこの内100%のイベリコ血統のものは黒いタグ付けとし、その他のもの(50%または75%がイベリコ血統)のものは赤いタグ付けとする。
●デ・セボ・デ・カンポ(De Cebo de Campo)
最低60日間は放牧でドングリまたは自生植物、穀物飼料を与えて肥育し、屠畜時月例12か月以上のもの。イベリコ血統50%以上。生ハムの場合は緑のタグ付けとする。カンポはスペイン語で「野原」や「畑」を意味する語で屋外飼育を意味する。
●デ・セボ(De Cebo)
穀物飼料だけで肥育された屠畜時月例10か月以上のもの。イベリコ血統50%以上。生ハムの場合は白いタグ付けとする。セボとは飼料という意味。